【欠陥商品】旭硝子のもくまどは指定塗料で塗装しても劣化が防げない
この欠陥の内容を多くの人に知っていただきたいので、拡散を希望しています。
お手持ちのサイトやブログがありましたら、ご掲載をお願いいたします。
当サイト「外壁塗装のおすすめ業者」を運営する株式会社ウインターハートの斉藤良男です。
この記事では、外壁塗装ではなく、我が家が採用しているAGC旭硝子のもくまどの欠陥について述べたいと思います。
まず、これまでの経緯を箇条書きで示します。
- 2006年12月新築
- 2006年12月の入居から1週間以内で、ビートが短い窓を多数発見。
- 2007年初頭
- メーカーにより、ビートが一番短かった1窓だけ無償交換。
- 2008年
- 木枠が激しくけばだっていることについて、Q&Aサイトで質問。
- 2017年11月
- 窓枠の腐食を発見、メーカーが来訪して修理。
- 2021年5月
- 別の窓枠の腐食を発見し、メーカーに連絡。メーカーが来訪し、そのときの点検で新たな窓枠の腐食発見。合計2ヶ所を修理。
- 2022年12月
- この記事を執筆。
以下に詳しく説明します。
2006年12月に注文住宅として新築された我が家は、全ての窓にAGC旭硝子のもくまどを採用しています(この記事を執筆しているのは2022年12月であり、築16年)。
まず、築2年の時点において、もくまどの劣化が異常に早いことを、私はインターネット上で質問しました。
この質問ですね(質問日2008年12月)。
この質問に回答をくれた方に対して、私は以下のようにお礼をしています。
回答ありがとうございます。購入時からメンテが必要だとは知っていましたが、ここまで早く劣化するとは思っていませんでした。20年とかもつのでしょうか。
しかし、塗装したら結構いい皮膜ができたので、これをまめにやれば大丈夫かとも思っています。
しかし、上記Q&Aからしばらく経過後、合計3箇所の腐食を発見しました。
- 2017年
キッチン出窓が腐食 - 2021年
ベランダに出入りする掃き出し窓が合計2ヶ所腐食
Q&Aサイトの質問から13年が経過して、塗装メンテナンスをやっても劣化は防げないという結論に達しました。
指定塗料で十分な塗装・メンテナンスをしてもダメです。
- 製造会社
- 和信化学工業
- 製品名
- ガードラックアクア(メープル色)
ネットで検索すれば、アマゾンなどで購入できます。
もくまどは、欠陥商品ですね。
パミール屋根のような訴訟になってもおかしくないでしょう。
入居後すぐに発見したもくまどの欠陥
私は、我が家が引き渡しされた直後、もくまどのビートが短いことに気が付きました(入居後1~2週間で気が付きました)。
上記は2021年8月に室内側から撮影したものです(現在、外側の隙間はコーキングでふさいでいますので、外側の隙間は見れません)。
入居当初から、このようにビートが短く、隙間があったのです(短くない窓もありますので、詳しく言えば、窓によってビートの長さがバラバラという状態)。
室内側・室外側問わず、このような状態の窓がいくつもあり、工業製品がこんな状態で出荷されて良いのか?と大きな不信感を持ちました。
中には2cmくらい短いものもあったので、家を建築した会社に連絡し、そこを経由してメーカーの人に見てもらいました(入居して1~2ヶ月後のことです)。
その結果、一番ひどい(ビートが短い)窓だけ、窓全体を交換ということになりましたが、その他はそのまま使ってほしいとのことでした。
このとき、「雨が降れば室外側の隙間から水が入る。木は腐らないのか?」と大きな疑問を持ちました。
築1年で感じたもくまどの劣化の早さ
築1年の時点で、もくまどの木枠の表面が劣化してけばだっているような状態になっていることを発見しました。
この表面の劣化は、上述のビートが短いという欠陥とは別の欠陥になります。
この欠陥については、別の方がブログで書いていますが、これと同じ状態ですね。
この2つの欠陥に疑問を持って、インターネット上において冒頭の質問をしたのです。
塗装しても防げない!築11年でもくまどの欠陥が露呈し始める
初回の塗装は入居後1年くらいに行いました。
それ以来、現在まで3~4年に一度の割合で、もくまどの推奨塗料で木枠の塗装をしていますが、それでも腐食は防げませんでした(しかも、1回の塗装で2度塗りしています)。
2017年11月、築11年の時点でもくまどに最初の問題が発生したのです。
窓枠は上下左右の4辺ありますが、その4辺のうち、下の辺が腐食している窓を発見したのです(辺の名称は正式には「かまち」と呼びます)。
下の辺の木枠が腐食したことにより、その上にのっているガラス板の重みを支え切れず、ガラス板が下にずれていました。
そこで、旭硝子に連絡をして補修の依頼をしました。
メーカーの人間が来訪し、以下のように言われました。
- 経年劣化でビートが短くなった
- 短くなったその隙間から水が入って木が腐食した
この回答に、強烈な不信感を抱きました。
ビートは経年劣化で短くなったわけではないのです。
入居直後から短くて、メーカーにもそのことを連絡していたのです。
私は、「経年劣化ではない。入居直後からビートは短かった。メーカーにも連絡している」と猛抗議しましたが、来訪したメーカーの人間は「経年劣化」で突っぱねようと必死でした。
私からすれば、経年劣化では1mmも短くなっていません。
現在も、入居当時と隙間の大きさは全く変わりません。
結局、数万円に及ぶ高い出費を払うことになりました。
ただ、全窓について、窓外側のビートが短い箇所はコーキングして隙間は埋めてくれましたので、今後は問題はないだろうとメーカーは言っておりました(コーキングは下辺のみ実施)。
しかし、その3年半後、再び腐食が発生します。
築14年半で新たなもくまどの腐食が発生
コーキングしてから3年半が経過した2021年5月下旬、新たなもくまどの腐食を発見しました。
今回は、4辺のうちの下辺ではなく、左辺です。
これ、画像で見るよりも実際の腐食は激しいです。
この画像ではわかりませんが、木枠の内部が腐食しており、内部の腐食が進行した結果、外側に亀裂が露呈したのです。
内部は虫に食われたかのようにスカスカでした。
この症状については、Yahoo不動産という下記のサイトで同じような状況の人が質問していますね。
旭ガラスの「もくまど」を2001年から使っていますが、長年の劣化で外側の窓枠の塗料がはがれてしまいました。 再塗装したいのですが、どんな塗料が最適なのか分かりません。4年前に業者に再塗装していただいたのですが、塗料成分が良くなかった為か内部の木材の劣化が酷い箇所もあります。どなたかアドバイスをよろしくお願いします。
引用元: Yahoo不動産
これ、塗料の問題ではないんですよね。
再びメーカーに連絡をすると、6月上旬に前回と同じメーカーの人間が来ました。
2017年11月の来訪時、
「コーキングをしてビートの隙間を埋めたから今後は大丈夫です」
と言っていたのにもかかわらず、このように腐食してしまったことを指摘すると、
「木を腐らす菌が既に繁殖していたせいかもしれない」
との返答でした。
「仮にそうであったとしても、ビートが最初から短かったのだから内部に水が入ったのは欠陥のせいでしょう」
と抗議しましたが、ビートが短いのは経年劣化という主張を繰り返すばかり。
ビートは最初から短かったのですがね。
このとき、今年(2021年)でもくまどのアフターメンテナンスが終了するとの事で、全窓を点検してくれたところ、さらに別の窓にも腐食が見つかりました(下記画像)。
にもかかわらず、メーカーの人間は「斉藤さんの家の状態は他よりもだいぶ良いですよ。他はもっとひどいですから」と言うのです。
私の怒りを鎮めようとしているのでしょうが、これで状態が良いというのは、商品として大問題だと思います。
私は、当初、もくまどの上下左右の4辺のうち、下の辺だけが腐食すると思っていました。
しかし、実際は縦(左右)の辺も腐食することがわかったのです。
となると、1つの窓にある4辺のうち、下・右・左の3辺が腐食する可能性があることになります。
つまり、当初思っていたよりも腐食して交換する頻度が3倍高いということになります。
この点をメーカーの人間に指摘すると、これまでのデータでは、腐食の9割は下辺という返事です。
本当ですかね?
ビートの件があるので信じられないですね。
そこで、私が2008年にインターネット上でした質問(上述)について、閲覧数が約3400回(2021年6月時点)もあることを指摘しました。
私はWEB制作をやっていますのでよくわかるのですが、閲覧数が3400回ということは、ユニークユーザー(実数)で3000人くらいの人が閲覧していると考えられます(リーピーターは1割くらい)。
私はもくまどに十分な塗装メンテナンスを行っていて、それでもこんなに状態になってしまったのですから、同じように困っている人がたくさんいるということを伝えたかったのです。
すると、メーカーの人間は
「私が(そのサイトを)何回も見ていますから(人数はもっと少ない)」
などと言うのです。
極めて信頼のおけない回答です。
火消しに必死な感じであり、強い不信感を持ちました。
このもくまどは6000棟に納品したと聞いていましたから、その半分は私の質問を閲覧しているのです。
多くの方が、もくまどの不具合についてネットで調べているのです。
そのようなことがわかったので、Q&Aサイトで質問した内容について、その後の経過を多くの人と共有したいと思い、今回、この記事を執筆しました。
なお、当初は経年劣化であると主張していた旭硝子も、もくまどが促進テスト(例えば3年間のテストで10年後の劣化を予測するような試験)の結果通りにならなかったと、本音を漏らしました。
もくまどの欠陥の考察
もくまどは、「ビートの隙間から水が入って木が腐食する」との説明を受けました。
しかし、2021年5月に発見された2箇所の腐食の仕方を見ると、それ以外にも原因があるように思いました。
雨が降るとレールに水が溜まって木は濡れ続ける
上記画像は、雨が降っているときにレールに水が溜まった状態のものです。
水が溜まっていることにより、もくまどの底面が常に水と接触している状態にあります。
表面張力で水が吸い寄せられる感じですね。
もくまどの底面は塗装していないので(塗装できないので)、この底面から木が水が吸い上げているのではないかと考えています。
レールに溜まった水が木枠と接触するような構造であることは、適切ではないと思います。
以下のように水の逃げ場はありますが、表面張力で水は逃げ切らず、雨が降ると深さ数mmの水がレールにたまり続けます。
このことは窓枠が他の材質だったら問題にならないのでしょうが、木製窓では問題になるのです。
もくまどの材質の選定は適切か?
この欠陥は、もくまどの材質選定が誤っていることに起因すると思います。
築100年以上の古民家でも、木製窓の窓枠が腐食していないことからも明らかでしょう。
古民家の木枠が腐らないのに、なぜ、もくまどは腐るのでしょうか。
もくまどの木は、柔らかいので加工しやすいでしょう。
しかし、柔らかいものは耐久性に劣ります。
線路の枕木のような硬い材質の方が耐久性があると思いますね。
材質の選定が誤っていると思います。
もくまどはメンテナンスしても寿命が短い
もくまどは「一般的な普及品よりも3倍高い」と私の家を建てた建築会社の社長から聞いていました。
具体的な価格は聞いていませんでしたが、私と同じようにもくまどの不具合を指摘する以下のブログによると、窓の大きさにより、最低でも1窓20万、大きいサイズは1窓30万円以上とのとです。
http://www.eekaze.net/old_mssn/mokumado.html
ここから計算すると、我が家の場合は、窓代だけで500~600万ですね‥。
想像以上の高さです。
よって、もくまどを採用している住宅というのは、100%が注文住宅でしょう。
それも、平均よりグレードの高い注文住宅であり、耐久性は一般的な住宅よりも高いはずです。
それを考えると、この寿命の短さは許容できるものとは思えません。
例えば、100円ショップで買った商品が1週間で壊れても文句を言う人はあまりいないと思います。
100円ですから。
しかし、もくまどは違います。
普及品の3倍もするのです。
それが、十分なメンテナンスを行っているにも関わらず、こんな短いサイクルで腐食・交換というのは、欠陥ですね。
とある1級建築士事務所のブログでは、以下のような記載があります。
木製サッシは寿命が長く、メンテナンスを十分におこなえば、100年以上はもつといわれています。
これが本来の姿だと思いますよ‥。
もくまどは、パミール屋根の欠陥に通じるものがあると思います。
パミール屋根では、築10年くらいから激しく劣化するお宅が続出し、訴訟にもなりました。
検索すると、多くのトラブル・訴訟が見つかります。
もくまどもこのようになってもおかしくないと思いますが、販売数が少ないので表面化していないですね。
なお、パミール屋根の場合も、メーカーは経年劣化で逃げ切ろうとしていたようですが、数名の被害者のブログを見たところ、メーカーから屋根材料を無償で支給された人もいたようです(工賃は自己負担で交換)。
メーカーの対応は、人や時期などによってバラバラでした。
もくまどの欠陥について今後の心配
旭硝子は、もくまどのメンテナンスについて2021年で終了しています。
旭硝子が取次窓口となって、資本関係のない別会社がメンテナンスを引き継いでいますが、今後、築年数が古くなるにつれて、もくまどの木枠交換頻度は増加すると考えられます。
もくまどの木枠を1か所入れ替えるだけで、数万円かかります。
この数万円とは旭硝子時代の費用であり、メンテを引き継いだ会社は出張費用等の経費を別途請求してくるかもしれませんね。
将来、80歳~90歳以上になった時、この金額で頻繁に交換していたら年金生活者には厳しくないですか?
現在、私がやっている3~4年に一度の塗装は誰がやるのでしょうか?(業者に頼んだら高いですよ)
その前に、年をとってまともに動けなくなったら点検すらできないですから、木枠が腐っても発見できないでしょう。
木枠が腐ったまま放置すると、いずれガラスが外れると思いますし、そこまで至らなくても、防犯上、良くないでしょう(少し手をかければ、家に侵入できてしまいそう)。
もくまどの「点検」や「3~4年に一度の塗装」の手間、手間をかけても腐食する木枠の交換費用を一生涯に渡って負い続けるのは、極めて大きな負担であると思います。
建築主の死後は、誰か別の人が継続する必要があります。
家がある間は永久に。
この負担は、当初想定できたものでしょうか?
これがわかっていたら、絶対に採用しなかったですね。
もくまどの欠陥は、我々が一生涯背負い続けることになるのです。
これを書いている2022年12月現在、我が家は築16年ですが、交換が必要となった部材・設備は他に一切ありません(給湯器のバーナーを予防的に交換したのみ)。
もくまど以外はほとんどメンテナンスしていませんが、全く問題ありません。
これに対し、もくまどは多大は手間をかけてメンテナンスしても腐食します。
一生涯(私の死後は相続人が)、この欠陥に付き合わなくてはならないと考えるだけで気が滅入ります。
金銭面だけでなく、精神的にも負担大きいです。
【参考】
我が家の住所を記載しておきますので、googleで検索すれば、googleストリートビューから家の画像が見れます。
全窓にもくまどを採用していますので、塗装具合や窓枠の状態などを確認できます。
千葉県四街道市千代田2-6-8
この記事の拡散も、よろしくお願いいたします。